前回は為替とはなんだろうということについて勉強してみました
今日は経済が為替相場にどのような影響があるかについて勉強をしてみようと思います。参考図書は前回に引き続き、「世界一わかりやすい為替の本」です
まずそもそも為替レートはどのように動くかを見ていきましょう
為替の動きは何によって決まるのか?
為替の動きは需要の大きさによって決まる為替の動きは、売り手と買い手の需要の大きさで決まります。
例えば、ドル/円レートであれば、「ドルを買いたい(円をドルに替えたい)」人の方が「ドルを売りたい(ドルを円に替えたい)」人よりも多ければドルの需要が増え、「円安/ドル高」になります
逆に「ドルを買いたい」人の方が「ドルを売りたい」人よりも少なければドルの需要が増え、「円高/ドル安」になります
それでは、何が需要に影響するのでしょうか?需要を左右する幾つかの要素について見ていきましょう
要因1:貿易赤字か貿易黒字か
貿易をする際には、自国の通貨を貿易先の通貨に替える必要があります日本企業の輸入では「円をドルに替える」必要があります。逆に輸出では「ドルを円に替える」需要が生まれます
つまり、輸入が活発に行われれば「円をドルに替える」需要から円安へ。逆に輸出が活発に慣れば「ドルを円に替える」円高の流れになります
では輸入/輸出のどちらが活発に行われているかは何を見れば分かるのでしょうか?
それは各国が発表している「貿易収支」を見ればわかります
貿易収支と円高/円安の関係は、、、
・輸出額>輸入額→貿易黒字→円の価値が上がる→円高
・輸出額<輸入額→貿易赤字→円の価値が下がる→円安
となります
要因2:投資資金があつまる国かそうでないか
他所の国に投資する場合、自国通貨をその国の通貨に替える必要があります。つまり外国為替が取引が必要になるので、為替レートが動く要因になります
では、日本が海外にどれくらい投資しているか?また逆に海外から日本にどれだけ投資されているか?は何を見れば分かるでしょうか?
それは外務省が発表している「対外証券投資」と「対内証券投資」を見ればわかります
では、まず「対外証券投資」とは何でしょうか?
対外証券投資とは、日本の投資家が、海外の株式や債券を購入したお金(お金の流出)と、売却した金額(お金の流入)を差し引いた金額です
対外証券投資が増加することは、日本の投資家が海外の株式や債券を売却した額(お金の流入)よりも購入した額(お金の流出)が多いことになり、円安の要因となります。
また、逆に対外証券投資が減少すると、日本の投資家が海外の株式や債券を購入した額(お金の流出)よりも、売却した額(お金の流入)が増えることにより円高の要因となります
これらをまとめると、、、
・「対外証券投資」=日本の投資家が海外に投資した金額-売却した金額
・「対外証券投資の増加」:(資金の流出>流入)→円安要因
・「対外証券投資の減少」:(資金の流出<流入)→円高要因
となります
逆に「対内証券投資」とは、海外の投資家が日本の株式や債券を購入した額(お金の流入)と売却した額(お金の流出)を差し引いた額になります。
「対外証券投資」と同様に考えてみると、、、
・「対内証券投資」=海外の投資家が日本に投資した金額-売却した金額
・「対内証券投資の増加」:(資金の流出<流入)→円高要因
・「対内証券投資の減少」:(資金の流出>流入)→円安要因
となります
今日のまとめ
今日は為替を変動させる要素を2つ勉強しました。
貿易収支と、日本国内/外での投資の状況が為替には影響してきます
貿易収支と円高/円安の関係は、、、
・輸出額>輸入額→貿易黒字→円の価値が上がる→円高
・輸出額<輸入額→貿易赤字→円の価値が下がる→円安
・「対外証券投資」=日本の投資家が海外に投資した金額-売却した金額
・「対外証券投資の増加」:(資金の流出>流入)→円安要因
・「対外証券投資の減少」:(資金の流出<流入)→円高要因
・「対内証券投資」=海外の投資家が日本に投資した金額-売却した金額
・「対内証券投資の増加」:(資金の流出<流入)→円高要因
・「対内証券投資の減少」:(資金の流出>流入)→円安要因
次回も引き続き為替を動かす要因について勉強していきたいと思います